新卒で入職したナースの方は「プリセプターがマンツーマンで指導を行ってくれる」「勉強会や研修などの教育体制が整っている」など着実に知識と経験を積んでいけるサポート体制が整っています。2年目以降も教育体制が万全な医療施設はありますが、全部が全部という訳ではありません。あなたは2年目に突入してから悩みが増えていませんか?
今回はあなたも当てはまるであろう2年目ナースの方に多い悩みとその解決方法をご紹介します。
2年目ナースに多い2つの悩み
2年目ナースの方はどのような悩みを抱きやすいのでしょうか?細かく見れば「上司といつまで経っても上手くいかない」「仕事が覚えられない」「周りと比べて成長の遅れを感じている」などが挙げられます。しかし、どの悩みも大きく分類すると根幹は2つの悩みにたどり着きます。
① プリセプターがいなくなり失敗が増える
まずは、1年目ナースとして働いていたご自身と比べたときの悩みです。最初は誰でもミスはするもの。そのためにプリセプターを始めとした教育・指導係がつきます。(参考:『新人ナース必見!プリセプターの心境を理解して悩みを解決しましょう!』)しかし、人手不足の病院では、2年目ナースの教育を突然疎かにする病院も。先輩の目が行き届いていない分、分からないことをそのままにする、思い込みで仕事をするなどトラブルの原因が発生します。
それに加え、2年目ナースの方は慣れも生じてきますよね。入浴や食事介助を疎かにするなど、業務内容が増えるにつれて基本的なことをないがしろにして失敗を繰り返しがちです。
② 後輩の手本となる姿勢が求められる
2年目ナースは後輩の手本となる姿勢が求められています。1年目ナースが入職する分、先輩としての働きぶりを求められること、何よりあなた自身、「後輩には負けたくない」という焦りが生じてはいないでしょうか。そして、その焦りと比例して仕事中失敗する回数も増えていないでしょうか?「いいところを見せたい」という見栄が逆効果になることもあります。
次章では、2年目ナースの方に知ってほしい解決方法をご紹介します。
2年目ナースのお悩み解決方法
2年目ナースということで、1年目ナースの方よりも知識量も経験も豊富であることは事実です。しかし、ナースとしてはまだまだ経験が浅く、一人前とは言い切ることはできません。例えプリセプターから指導されることが少なくなったとしても、それはあなたが積極的に学んでほしい、言われなくても自分から考え行動してほしいというプリセプターの想いかもしれません。
ここでは、「2年目」という、新人とも言えない経験の浅いナースの方が悩みを解決する方法をご紹介します。
先輩に分からないことを質問する
業務中に分からないことがあると、「これ前にも聞いた気がする」「いまさら聞くのは気が引ける」という雑念から思うように質問できないこともあると思います。しかし、わからないことをそのままにしておけば取り返しのつかないことになりかねません。また、ナースの方は複雑で難しい医療知識を患者さんに分かりやすく共有するという役割も担っています。それなのに、あなた自身が理解していなければナースとしての役目を全うできていないということになります。
2年目で知らないことがあって当然。長く勤めているナースでも忘れてしまうことはあります。大切なのは分からないと思ったときに、先輩や医師に積極的に質問できるかどうかです。
後輩には貪欲に勉強する姿勢を見せる
後輩の前だからこそ、積極的に質問しましょう。「後輩の前では基本的な質問はしたくない…」と見栄を張って知ったかぶりをする2年目ナースの方もいらっしゃるかもしれませんね。正直そんな見栄、後輩にはかっこいいとは思われません。むしろあなたが質問した内容が後輩も疑問に思っていたものであることも多いのです。そんなとき1年目ナースの方はあなたを「積極的に質問できる先輩」として見習います。なんでも完璧にこなす先輩ももちろん頼もしいですが、「私も勉強中だから一緒に頑張っていこう」と温かい雰囲気で接してくれる先輩の方が相談しやすいと思いませんか?
それでも解決できない2年目ナースの対処法
しかし、先ほどご紹介した方法でも解決しない深刻な悩みもあります。その責任はあなたではなく、無能な上司にあります。「陰でこそこそ言われる」、「質問しても無視される」など指導もろくにせず不満ばかりぶつけてくる上司もいますよね。運悪く無能な上司、プリセプターにあたった2年目ナースの方は次の方法が有効です。
部署異動希望を出す
まずは部署異動希望を出してみましょう。これが最も手早く環境を変える方法です。内科から外科、精神科医から小児科など、部署を異動すると転職と同じくらい業務内容がガラッと変わります。その分上司のナース、医師も変わるということです。「2年目での転職は気が引ける…」という方が、転職前の候補として選ぶことが多いです。
ナース専用の転職サイトに登録する
部署異動したとしても、陰湿ないじめを受けていた上司は同じ病棟で働いています。これまで余程つらい経験をされてきたナースの方はその恐怖心から病棟に近づくだけで腹痛・吐き気などの身体症状を招きます。
そのような方はナース専用の転職サイトに登録することをおすすめします。2012年のナースの離職率は常勤ナースで10.9%、新卒ナースで7.5%です。転職の多い職業であることから、ナースに特化した転職サイトも多くあります。まずは2~3社登録してみることをおすすめします。おすすめの転職サイトについてはこちらの記事をご覧ください。⇒『おすすめナース転職サイト10選』
2年目ナースが転職で気を付ける点
2年目ナースが転職を踏み切るならまずは転職コンサルタントに相談しましょう。転職コンサルタントとは「転職を勧める」、「求人を紹介する」ことだけが仕事ではありません。あなたの状況によっては今の職場で働き続けることをおすすめされることもあるかもしれません。それは全てあなたを思っているからです。
2年目はナースとしてはまだまだ経験が浅く、即戦力として採用されることはほぼありません。転職をするとなれば教育体制の整っている医療施設を選びましょう。転職コンサルタントに相談すれば条件に見合った転職先を紹介してくれます。それだけでなく、履歴書の書き方や面接のアドバイスも行ってくれます。
転職に踏み切るなら「転職コンサルタントに教育体制の整った医療施設を紹介してもらう」。この1点を意識しましょう。