派遣看護師として働く前に知っておきたいデメリットについて!

考える看護師 派遣看護師

看護師としての働き方は常勤だけでなく派遣という選択肢もあります。常勤ほど職場に拘束されないので、私生活と仕事を両立した働き方をしやすいというメリットがあります。

看護師を続けたいけれど子育て中など、常勤で働くのが難しいという方は、派遣での働き方も考えてみる価値はあると言えます。

しかし派遣看護師としての働き方は決してメリットばかりではなく、常勤看護師と比べるとデメリットと見られる点もいくつかあります。

そのため派遣看護師として働く前に、メリットとデメリット両方を踏まえてから検討することをおすすめします。

今回は派遣看護師での働き方を検討している方に向けて、常勤とは異なる点や注意しておきたい点についてご紹介していきたいと思います。

デメリット1・派遣看護師が同じ職場で働けるのは最長3年間だけ

派遣で働く場合は派遣法という法律が適用されます。派遣法によると同じ職場で働けるのは最長3年までとなっているのです。

このため派遣で働く看護師さんも同じ職場で働けるのは、長くても3年間までと法律で定められています。

契約期限が満了になった後も派遣会社からは、次の職場を紹介してもらえるので次の働き口に関しては、それほど不安になる必要はありません。

これの何がデメリットとなるのかというと、どんなに気に入った職場であっても働けるのは長くて3年間だけとなってしまう点です。

派遣先での雇用期間は大抵1年~1年半くらい

派遣看護師の場合は常勤看護師とは違って有期雇用という形になります。この場合どんなに長くても同じ職場で働けるのは、大体1年から1年半程度です。

このためずっと同じ職場で働いていきたいと考えている看護師さんにとっては、雇用期間に期限があるというのはあまり望ましくないでしょう。

ただ、派遣先によっては看護師が希望するなら、そのまま常勤看護師にシフトできる場合もあります。

常勤看護師と派遣看護師の待遇は異なることを把握しておく

看護師さん自身がその職場を気に入り、働き続けたいと願うならもちろん常勤看護師として働く選択もアリです。

しかし常勤看護師となった場合、給与にも影響が出るのでその点には注意が必要です。派遣のお仕事は時給が高いので正職員となった場合は、月給そのものが下がってしまうこともあります。

ただし職場によっては福利厚生がより充実することだってありますし、、正職員になることで派遣看護師であったときには無かったボーナスが支給されることもあります。

デメリット2・新人研修が省略されてしまうので、ある程度の職務経験が必須

派遣看護師の求人では主に、即戦力としての能力が要求される求人が多い傾向にあると言えます。

中には未経験でも応募できる求人もありますが、派遣の場合はプロとして通用するスキルを持っていることがやはり前提となっています。

新人看護師のような研修は期待できない

正職員であれば通常新人看護師に対して研修が行われますが、新人教育に関しては省略されてしまう場合がほとんどです。よって派遣看護師として働くには、ある程度の職務経験が必須となります。

派遣看護師はある意味、経験を積んだ助っ人的な存在として迎えられます。そのため新人看護師のように基本的な手技や処置などを、懇切丁寧に指導してもらうこともありません。

入職する前に業務内容はしっかりと確認しよう

よって一般的な研修は期待できず新しい職場に慣れない内から、いきなり仕事を任されることも覚悟しておかなければなりません。

もちろん必要であれば職員の人に質問して教えてもらうことも大切です。派遣看護師にはそのような経験者としての柔軟な応用力も必要とされると心得ましょう。

スキルに自信が無い場合は、勤務先でどのようなスキルを求められるのか、入職する前にしっかりと確認しておくことをおすすめします。

デメリット3・正職員の方が派遣看護師よりも給与待遇が充実している

派遣看護師と正規雇用の看護師では、給与待遇についても大きな違いがあります。

正職員として働く場合であれば勤務年数に応じて上がっていきますが、派遣看護師にはこのような昇給や賞与はなく給与は一定となります。

どんなにキャリアを積んでも、能力的に優秀であっても、時給が上がることは非常に稀であり、賞与やボーナスの支給も無いのです。

努力している看護師であっても給与待遇が良くならないというのは、派遣におけるデメリットであると言えるでしょう。

充実した福利厚生を希望するなら正職員で働くしかない

また派遣看護師は、常勤看護師向けの福利厚生が適用されないというデメリットもあります。

正職員向けの福利厚生では、看護師さんが子育てと両立するための託児所や院内保育、職員向けの寮・住宅補助手当・退職金制度、認定看護師などの資格取得支援などが利用できます。

しかし同じ職場に勤務していたとしても派遣看護師である場合は、これらの福利厚生を利用することができないのです。

同じ職場で長く働きたい又は、福利厚生が充実した職場を希望する場合は、常勤看護師での働き方を検討することをおすすめします。

勤務年数を重ねるごとに年収の差が開いていく

このように派遣看護師は昇給やボーナスなどが無く、福利厚生も適用されないのでその点においては、常勤看護師の方が待遇面で充実していると見ることができます。

派遣看護師は時給が高めなので20代~30代の方よりは、高めの給料をもらえますがベテランの域になってくると、同世代の正職員で働く看護師と比較した場合、待遇面で不満が出てくる可能性があります。

といっても派遣は普通のパートで働くよりは、多くの給料をもらうことができるので、家庭の事情などで常勤できない方にとってはおすすめの働き方となります。

派遣看護師として働くことでどんなメリットがあるの?

これまで派遣看護師として働く場合の注意点について取り上げてきましたが、派遣で働く場合のメリットもご紹介しておきたいと思います。

派遣看護師としての働き方にも以下のような、常勤勤務には無いメリットがちゃんと存在します。

  • 職場でトラブルがあっても派遣会社に相談できる!
  • サービス残業や勉強会は免除される分、時間を自由に使える!
  • 実際に働いてみて正職員になるかを決められる場合もある

職場でトラブルがあっても派遣会社に相談できる!

派遣看護師は人間関係をはじめとした、職場でのトラブルに巻き込まれにくいとされています。

派遣看護師として働く場合は派遣先の職場ではなく、派遣会社と雇用契約を結ぶので、ある意味正職員よりも守られた立場となります。

派遣会社は職場とあらかじめ、看護師の勤務条件や業務範囲も契約で結んでいます。

そのため職場でもし人間関係などのトラブルに巻き込まれても、仕事上の悩みを派遣会社に相談すれば、派遣看護師の代わりに派遣会社が職場に打診してくれます。

サービス残業や勉強会は免除される分、時間を自由に使える!

派遣看護師として働く最大メリットとなるのが、自分の時間を確保しやすくなるという点です。

上記でも述べましたが派遣看護師と雇用契約を結んでいるのは、派遣会社なので常勤看護師とは異なり派遣で働く場合は、サービス残業や勉強会も免除されます。

正職員では断りにくい残業や規定外の業務もほとんど無く、看護師の意志を無視して契約外の業務をさせられそうになった場合は、派遣会社から厳重に注意してくれます。

その分時間が確保しやすくなるので、家庭の都合を優先させたい看護師さんにとっては、非常に働きやすい環境であると言えるでしょう。

実際に働いてみて正職員になるかを決められる場合もある

できれば職場を変えず同じ所に落ち着きたいという方も、紹介予定派遣で職場を探すという方法があります。

紹介予定派遣は派遣期間が終了した後に、看護師と職場の意志を窺い双方の合意があれば、常勤看護師として働くことができます。

どんなに条件が良さそうな職場でも、職場の当たり外れというものはあるので、実際に入ってみなければわからないことがたくさんあります。

このため長く働きたいけれど同じ所でやっていけるか心配、という不安を抱えている看護師さんであれば、紹介予定派遣で働きながら希望に沿う職場を探すという手もあります。

派遣看護師のメリット・デメリットを理解した上で、理想の働き方を目指そう!

派遣での雇用は一般的には不安定な働き方に捉えられがちですが、医療業界は景気に左右されないので、派遣看護師として働く場合も、他の職種に比べて安定的に続けることができます。

また紹介予定派遣なら実際に働いてみてから、改めて常勤看護師として働くかも選ぶことができます。

派遣での働き方はメリット・デメリット両方ありますが、自分の都合に合わせて働けるというのは、やはり大きなアドバンテージなので上手く利用すれば、理想に近いライフスタイルを築くことも決して不可能ではないと言えます。

自分に合う環境を探したい方は、まず派遣看護師として働いてみるのも良いかもしれません。
派遣会社は病院内の情報も豊富に揃っていますので、しっかりと情報を集めて働くかどうかを決めるようにしてくださいね。

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